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進撃の巨人 第120話『刹那』あらすじと未解明の謎・伏線・考察【ネタバレ注意】

2020年2月16日

永遠の呪いに囚われているのはエルディア人か? それとも…

進撃の巨人の連載も最終盤。
進撃の巨人展では、諌山先生が現在構想している最終話を音で再現した展示があり、聞いてきました。
その感想と解釈はまた別の記事でご説明します。

進撃の巨人 第120話『刹那』あらすじ

エレンの首は宙を舞い、ジークの手にキャッチされます。
その刹那ー エレンの脳裏には、走馬灯が走ります。

気が付いた時は、エレンは巨大な樹のようなものがそびえ立つ、不思議な空間に立っていました。
そこには鎖に繋がれたジークが座っており、すべての「道」が交わる座標であると説明します。
エレンが完全に事切れる前にジークがエレンの首に触れたことにより、座標に辿り着いたと。

その場所にはエレンとジークの他に、ジークの身体を再生させた少女もいました。
彼女こそ始祖ユミルであり、ジークを拘束している鎖は「不戦の契り」だと、ジークは言います。

ジークはエレンにエルディア人不妊化計画の実行をユミルに命じるよう、頼みます。

「こんなふざけた計画オレは到底受け入れられない」
「なぜなら オレがこの世に生まれたからだ」

エレンはジークの願いを拒否し、始祖ユミルに力を貸すよう依頼します。
しかし、始祖ユミルはエレンを無視します。

土塊の鎖を握りつぶし、ジークは立ち上がります。
ジークは「不戦の契り」を無力化していたのでした。
始祖ユミルは自分の意思を持たず、王家の血を引くものを主人とし服従し続ける人形だったのでした。

ジークはエレンの本音を聞き出すため、あえて無力のふりをしていました。
ジークはエレンにグリシャの本性を見せようと、エレンにグリシャの記憶を見せるのでしたー

家族に累が及ぶ危険を顧みず、医者としての立場を利用して権力者に接触し、情報を探るグリシャ。
彼は壁内に来てほんの数年で、真の王の正体を突き止めていました。
レイス家の礼拝堂に辿り着き、地下室への入り口を開けるも、何もせずに帰宅するグリシャ。
帰宅したグリシャは幼いエレンを抱きしめるのでした。

地下室で疲れ果てて眠ってしまったグリシャがふと目を覚まし、ジークの姿を認めます。
「ジーク…そこに…いるのか?」

自分のことを忘れないでいてくれたことを知ったジークは、動揺します。
そんなジークを、エレンは次の記憶へと誘います。

解明されていない謎・伏線と考察

1. ジークがエレンの首をキャッチした時、エレンは完全に事切れてはいなかったの?

臨死体験をした人は、心停止している間も意識があったと言います。
また最近の研究では、心臓が止まってから数分後に、最期の脳波が現れるという報告もあります。
つまり、酸素が脳に届かなくなっても、数分間は脳が生きていると考えられます。

ジークがエレンをキャッチするまで、時間にしてほんの数秒。
エレンは走馬灯を見ており、完全には事切れていなかったというのは、科学的に見て正しいと思われます。

2. エレンの走馬灯に現れた人物たち

エレンが見た走馬灯は、エレンの記憶だけでなく、グリシャやクルーガー、フリーダの記憶も混じっていました。

その中に三人、気になる人物がいます。

まず、トルコ帽に似た帽子をかぶった少年。
記憶の主は少年の両肩に手を置いていますが、その手は若い成人の手のように見え(性別は不明)、ゆったりした衣服を着用しているようであることから、王族・貴族か、聖職者のように思われます。
となると、この記憶の主は、始祖の巨人の継承者だったレイス家の人間の可能性が高いです。
となると、フリーダかウーリ、あとはパラディ島に逃げ込んだ第145代目の王カール・フリッツの可能性があります。
物語の最終盤に、まさか新キャラが登場するとは思いませんでした。

二人目は、フリーダとリヴァイに挟まれたコマに登場する、涙をたたえた女性です。
最初はヒストリアかルイーゼかと思いました。
ヒストリアはマーレ編以降前髪を真ん中で分けていますし。
ですが、走馬灯では同一人物は2コマ以上登場していません。
※スクールカーストのミカサとアルミンが登場していますが、これは諌山先生のお遊びなので除外します。
ルイーゼの髪は、女性より短いので除外します。
となると、一体誰でしょう?
女性は、ローブのようなものを身に纏っているように見えます。
ローブを着る人といえば王族・貴族・聖職者のイメージですが、とすると、この女性もレイス家に関わる女性なのでしょうか?

三人目は、左下の小さなコマに描かれた、少女と思われる人物。
おそらくこれは、ジークの身体を再生させた始祖ユミルと思われる人物でしょう。
エレンが保有している進撃の巨人、始祖の巨人、戦鎚の巨人の歴代の所有者で、彼女に会ったことがある人がいるのでしょうか。
120話の中盤でジークが語っていたように、歴代の始祖の巨人の継承者は、全ての道が交わる座標に来て、始祖ユミルと思われる人物に会っていたのでしょうか?

”始祖ユミルと思われる人物”と、二人目の女性に関しては、次項でもう一度考察したいと思います。

3. 全ての道が交わる座標にいる少女は、本当に始祖ユミルなのか?

エレンとジークは少女を始祖ユミルと考えています。
その根拠は、ジークの言葉にしか依っていません。

始祖ユミルさん以外にこんな所をブラブラ歩いている人が他にいるか?

ジークは言います。

絶大な力を持つ始祖ユミルだが…
その正体は自分の意思を持たぬ奴隷だ
王家の血を引く者を自分の主人だと思い込み服従し続ける

でもこれっておかしいとは思いませんか?
始祖ユミルは普通の人間でしたが、大地の悪魔と契約することにより巨人の力を手に入れ、死後、巨人の魂を九つに分けた人物です。なるほど古今東西の物語で、悪魔と契約した人間は、たとえ一時は悪魔を出し抜いたように見えても、最終的に魂は悪魔に奪われてしまうのが定石です。
ならば死後、契約に基づき魂が使役させられるというのは十分あり得る話です。
そして北欧神話におけるユミルは巨人たちの親であり、入滅したユミルの体で世界が作られます。
”全ての道が交わる座標”も、北欧神話の世界樹ユグドラシルに似た場所です。

なるほど古今東西の物語で、悪魔と契約した人間は、たとえ一時は悪魔を出し抜いたように見えても、最終的に魂は悪魔に奪われてしまうのが定石です。
ならば没後、契約に基づき魂が使役させられるというのは十分あり得る話です。
そして北欧神話におけるユミルは巨人たちの親であり、入滅したユミルの体で世界が作られます。
”全ての道が交わる座標”も、北欧神話の世界樹ユグドラシルに似た場所です。

ですが、ただの人間であった始祖ユミルが巨人を生み出すという、それこそ神か悪魔でしかなし得ないような超常現象を起こし得るのでしょうか?
何より始祖ユミル生存時、始祖ユミル自身が巨人となった時、誰が巨人を形作ったのでしょうか?

それに、悪魔との契約の代償が、没後座標に留まり、巨人の体を作ったり、子孫である王家の人間の命令を聞き続けなければならないというのもおかしな話です。
悪魔はそんなにアフターケアに心を配ってくれるものでしょうか?

諌山先生はミスリードが非常にうまい作家です。
ヒストリアが巨人化薬を注射しようとした時など、多くの方が騙されてしまったことと思います。

ここで、もう一度ゼロベースで考えてみましょう。

座標の地にいる少女を始祖ユミルと考える根拠は、ジークの「始祖ユミルさん以外にこんな所をブラブラ歩いている人が他にいるか?」発言と、始祖ユミルが大地の悪魔と契約した時のイメージ画像に依ります。
イメージ画では、少女が異形の者からリンゴを受け取っているように見えます。

ですが、イメージ画の解釈が逆だったらどうでしょう?

つまり、少女が大地の悪魔であり、異形の者が、巨人になった始祖ユミルだとしたら?

北欧神話では、ユミルは巨人たちの親であり、入滅したユミルの体で世界が作られると紹介しました。
しかし『進撃の巨人』は北欧神話をベースにした物語ではありません。
ユミルという名前や座標の地のイメージは北欧神話をモチーフにしているかもしれませんが、あくまで『進撃の巨人』という独立した物語です。
例えるなら、名探偵コナンにおいて赤井さんがシャアを、安室さんがアムロをオマージュしたキャラクターであることは有名ですが、だからといって赤井さんや安室さんがシャアやアムロと同じ生涯をたどるとは考えませんよね。
進撃の巨人において北欧神話ベースの設定があるからといって、北欧神話通りに物語が進むわけではないのす。

先ほど、巨人を生み出すのは神か悪魔でしかなし得ないような超常現象と述べました。
座標の地の少女が大地の悪魔だったとしたら、全ての辻褄が合うと思いませんか?
悪魔が異形の形をしているというのも、私たちの勝手なイメージに過ぎないのです。

例えばこのような解釈はどうでしょう?

大地の悪魔である少女は、始祖ユミルと何らかの契約を交わしました。
その契約により、始祖ユミルは巨人化の力を手に入れます。
大地の悪魔は未だその契約に縛られ、始祖ユミルの子孫の命令に従わなければなりません。
始祖ユミルが大地の悪魔に差し出した代償が何だったのかは分かりません。
セオリーでは彼女の寿命か魂ですが、もしかしたらファウストやグリム童話のルンペルシュティルツヒェンのように、悪魔を出し抜いたのかもしれません。

先の考察「2. エレンの走馬灯に現れた人物たち」の、前髪真ん中分けの少女こそ始祖ユミルで、左下の少女は大地の悪魔ではないでしょうか?

2019年11月30日追記
座標の空間の少女は、始祖ユミルでしたね。
大地の悪魔説、結構自信があったのですが…

4. エレンとジークの時間旅行は、本当に過去に行っているの?

エレンとジークはグリシャの過去を見ます。
これは、タイムマシンで行くように、本当に過去の世界に行っているのでしょうか?

私は違うと思います。
ジークとエレンのおでこコツンにより、時間旅行が始まりました。
フリーダがヒストリアにおでこコツンをした時は、ヒストリアの記憶を消した時です。
つまり、おでこコツンは、相手の記憶に何らかの操作を加える時にする動作と考えられます。

視点がグリシャではなく神視点なのは、作画の都合上でしょう。
エレンがグリシャを食べたことを思い出す描写でも、最初はグリシャ視点でしたが、最後にエレンがグリシャの眼鏡を持って泣いている場面では神視点に切り替わっています。
今回も、うつ伏せのエレンを抱き上げる最初の2コマは、グリシャ視点です。

エレンも、「これは…父さんの記憶…」と言っていますしね。

ジークが自分に都合の良いようにグリシャの記憶を改竄してエレンに見せるという懸念もありますが、レイス家の礼拝堂をジークが知らなかったことからも、改竄はないと考えます。
同時に記憶の保持者であるエレンによる改ざんも、レイス家の礼拝堂から何もせずに帰宅したことなど、エレンの知り得ない記憶があることから、なかったと考えます。

だからと言って、グリシャの記憶を全て信じるのは早計かもしれません。
人間の記憶は上書きされるものです。
皆さんも、同じ出来事について話しているのに、人によって記憶が違っているという経験はありませんか?
グリシャの記憶と他の人の記憶が異なることを利用したミスリードが仕掛けられている可能性も、今後の展開としてはあり得ます。
何しろ諌山先生はミスリードの名手なのですから。

第120話『刹那』は30巻に収録されています。


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