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『池上彰の世界の見方 イギリスとEU 揺れる連合王国 』でブレグジットを学ぶ

2020年2月21日

私達の通話やメールは盗聴されている!

イギリスに、ではなく、アメリカに、だそうです。

イギリスのスパイ組織MI6は『007』で有名ですが、その説明の流れで各国のスパイの話になり、そこでさらりと書かれていました。

本書は東京都立富士高校の生徒たちに講義をしたものをまとめたのですが、高校生たちが驚いている描写がありません。
え? みんなこれ、知ってたの?
私、かなり驚いたんですけど。

池上さんによれば、私達の携帯電話の会話や、インターネットのやり取りは全て、アメリカのNSA(アメリカコカ安全保証局)が盗聴しているのだとか。

盗聴は青森県のアメリカ軍三沢基地にあるパラボラアンテナで行われ、情報は全てアメリカに送られているのだそうです。
三沢基地が選ばれた理由は、日本だけでなくロシアや中国、北朝鮮の軍事無線などを傍受するのに最適な地理的要因なんだとか。

送られた情報はスーパーコンピュータで、電話でのやり取りはある種の言葉だけ、メールはテロ組織が使うような特殊な用語をピックアップし、怪しいものを人間がチェックしているようです。

2001年の同時多発テロが起こった後、中東で盗聴していた電話の中に、テロを起こすと言っていた会話が記録されていたそうです。
この時は分析が間に合わなかったのですが、こんな昔から盗聴し、分析していたのですね。
スパイ映画さながらの話です。

集めた情報は今はまだ、軍事・国防にしか利用されていないようですが、コンピュータの性能がどんどん良くなり、簡単により多くのデータを解析できるようになったら、私達のプライバシーとか会社の極秘情報とかはないに等しくなり、監視社会にもなりかねませんよね。

スマホの性能は、20年前のスーパーコンピュータの性能を超えていると言われています。

ムーアの法則によれば、集積回路上のトランジスタ数は18か月ごとに倍になるので、数年後のスマホは、今のスーパーコンピュータ並みの性能になっているかもしれません。
そんな時代のスーパーコンピュータの性能は、一体どうなってしまうのでしょう。
監視社会はもう、SFの中だけの話ではないかもしれません。

「なぜイギリスはEUから離脱したのか」

今日2020年1月31日、イギリスはEUから離脱しました。

EU離脱は、若年層は反対、高齢者は賛成票を投じた人が多かったそうです。

若年層は「どうせEU離脱が可決されるはずはない」と投票に行かない人が多かったとか。

側から見ると、EUに加盟している方がメリットが明らかに多いように思えるのですが、なぜイギリスの高齢者はEU離脱に賛成したのでしょうか。

東西冷戦が終結後、東側諸国が資本主義に転換し、EUに加盟して移民が西ヨーロッパに押し寄せてきました。
東欧諸国がEUに加盟した時、従来の加盟国には新規加盟国からの移民に対し、最大7年間就労許可証の取得を義務付けるなどの就労制限をしても良いことになり、多くの加盟国が就労制限をしましたが、イギリスの当時のブレア首相は制限を加えず、イギリスへの移民が3倍にも増えました。
移民は安い給料でも働くので、イギリス全体の給料が上がらなくなしました。
なんだかどこぞの国の、正社員と非正規社員の話に似ていますね。
さらに、イギリスの医療費は原則無料であり、移民にとっても魅力的。
高齢になると病気になりやすくなりますが、イギリス人の高齢者が病院に行くと待合室には移民がいます。
イギリス人にとっては移民のせいで給料が上がらない上に、移民たちは無料で医療を受けているが、その費用は我々の税金で賄っている、移民なんて来ない方がいい。
そういう理由でEU離脱に賛成だそうです。

一方若者にとっては、生まれた時からイギリスはEUに加盟していました。
イギリスの大学に入ると、EU圏内の大学に自由に留学できますし、EU圏内では人、物、お金、サービスの移動が自由で、恩恵をたくさん受けていました。
そのため、EU離脱に反対の人が多いそうです。

高齢者の主張は、既得権益にしがみついているだけのように思えるのですが…
アメリカのプア・ホワイトに似ているようにも思えます。

私はEU設立前と後ののヨーロッパを旅行したことがあるのですが、EU前は国境を越えるたびに検問があるし、通貨を両替するたびに目減りしていくので、EUになった後に旅行した時は、なんて旅が楽なのだろう!とびっくりしました。

私は所詮旅行者なので、実際に住んでいる人は違う考えと言うのもわかります。
例えば「東アジア連合」ができたとして、日本と北朝鮮が同じ通貨、同じ経済政策なんてあり得ませんよね。
それを考えると、EUについて各国が不満を持っているのも頷けます。

とはいえ、戦火が耐えなかったヨーロッパが70年以上も戦争をしていないのは、EUやその前身のEEC、ECのおかげでしょうから、EUは存続して欲しいとおもいます。

ヘンリー王子夫妻の王室からの離脱

2020年1月には、イギリスにとって大きな事件がもう一つありました。
ヘンリー王子夫妻の王室からの”離脱”です。

本書の発行日は2019年12月3日ですが、池上さんもまさか翌月にこんな事態になるとは、想像もしていなかったことでしょう。
数年後に、ヘンリー王子夫妻のことも絡めて、追補か改定版を出してほしいものです。

報道によれば、ヘンリー王子の収入は、父親のチャールズ皇太子が所有するコーンウォール公領の収入からの支給が大部分を占めるそうですが、金額は明らかにされていません。
ただ、 夫婦合わせて30億円を超える資産を有していると言われているので、少なくとも毎年数億もの収入を得ていたのでしょうね。
エリザベス女王も、ランカスター公領から莫大な収入を得ているそうです。

これらの土地は、エリザベス一世の父親ヘンリー発生が、愛人と結婚するため、離婚を禁じているカトリック教会と決別し英国国教会を作った際に、協会の財産と土地を全て取り上げたことにさかのぼるようです。
この時イングランドの土地の5分の1が教会から王室に移動したと言われています。
イギリス王室はとんでもない資産家なのですね。

ちなみに日本の皇室は、第二次世界大戦後、憲法により皇室による不動産保有は禁じられたそうです。

ところで一度だけ、イギリスの「上流階級」を見たことがあります。
イギリス南西のコーンウォール地方だったと思うのですが、レストランに入ろうとしたら、ハイソな一群が通りかかりました。
女性はクラシカルなワンピースを着て、平べったい小さな帽子を斜めにかぶっていました。
ワンピースのデザインはクラシカルと書きましたが、悪く言えば流行遅れなデザインで、私が着たら大惨事になるところですが、彼女は上品に着こなしており、「さすが貴族」と感銘を受けました。
ガイドさんの話では、近くの競馬場に行くのであろうということでした。
『マイ・フェア・レディ』の世界ですね。


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