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煉獄さんは痣を発現させていたかどうか考察してみた

読者・観客の解釈に任せる(けど、発現させていたと思う)

※最終話までのネタバレと、ファンブックの内容を含みます。

煉獄杏寿郎は、痣を発現させたのでしょうか?

私は、最初は発現させていないと思っていましたが、映画を10回見た今は、煉獄杏寿郎は痣者になっていたと考えています。

理由は2つ。
1つ目は、奥義を放つ直前にいきなり右頬に血のようなものがついたこと。
2つ目は、パワーバランスです。

1.急に右頬に血が現れた

映画では、猗窩座戦で「俺は俺の責務を全うする!! ここにいる者は誰も死なせない!!」のセリフの際は、右頬に血はついていません。
しかし、「炎の呼吸、奥義!!」のセリフの後は、右頬にいきなり赤い血がついています。

ただこの血の描写、コマによって付いていたりいなかったりするんですよね。
奥義・煉獄を放ち、猗窩座に向かっていくシーンは一瞬すぎて視認できませんが、Blu-ray&DVD発売告知CM第二弾弐・30秒バージョンをコマ送りで見てみると、右頬には何もついていません。
猗窩座の体を抉っているシーンでも、角度的によく分かりませんが、血はついていないように見えます。
そして最後、鳩尾を貫かれたシーンでは、右頬に血がついています。

この辺り、DVDでは修正されるのでしょうか?

何れにせよ、「俺は俺の責務を全うする!!」の名シーンの直後、はっきりと血を描いていることから、意図的な演出だと思われます。

では、原作ではどのような描写になっているでしょうか。
原作では、伍の型・炎虎と破壊殺・乱式がぶつかり合ったところで63話『猗窩座』が終了、続く64話『上弦の力・柱の力』では、いきなり煉獄杏寿郎は満身創痍の状態になっており、右頬に血がついています。

原作でここまで血がはっきり描かれているシーンで、あえて映画で血をつけていない理由は、痣を発現させるためとしか思えません。

2.パワーバランス

2つ目のパワーバランスについてですが、吾峠先生は、パワーインフレを起こさないよう、最新の注意を払って物語を構成しています。
基本的に、各柱は上弦の鬼を1体しか仕留めていません。
そして無限城決戦における決戦では、次の組み合わせで対峙しています。

上弦の参:柱(痣者)1名、同期組(痣者、透き通る世界)1名
上弦の弐:柱、同期組2名
上弦の壱:柱(痣者、透き通る世界)2名、柱(痣者)1名、同期組1名

痣者2名でようやく頸を切れた猗窩座の頸を、煉獄杏寿郎は半分以上切っているわけですから、痣を発現させていないとパワーバランスがおかしいことになってしまいます。

それにしてもこうして一覧にしてみると、黒死牟の強さはヤバいですね。

煉獄さんは痣を発現させていない説

ですが、煉獄杏寿郎は痣を発現させてはいないと考察される方もいます。
その根拠は
1.産屋敷あまねが、最初に痣を発現させたのは炭治郎だと言っていたため
2.煉獄家の先祖は、痣を発現させたことがないから

では、1つずつ見ていきましょう。

1.本編で、最初の痣者は炭治郎だと言っている

これについては、煉獄杏寿郎が痣を発現させたことに誰も気づいていない可能性があります。
痣の発現条件は「心拍数200以上、体温39度以上」です。逆に言えば、条件を下回れば痣は消えてしまいます。
煉獄杏寿郎は痣を発現させたが、右頬に猗窩座の攻撃を受けたか猗窩座の返り血を浴びるかして、痣が消えた後も血がついていた可能性があります。
猗窩座は、少なくとも映画では本気で命のやり取りをしていたため、右頬に突如現れた血痕に頓着している余裕がなかったかかもしれません。
そもそも、あの当時、”痣”について知っていた上弦は、痣者である黒死牟以外にいなかったと思われます。
刀鍛冶編で上弦の肆・半天狗は、甘露寺蜜璃の痣を見ても「痣…!?」「鬼の文様と似ている」と、痣の意味を知らないようでした。
無限城編で猗窩座は痣について知っていましたが、半天狗(妓夫太郎は認知できていたかどうか?)を通じて痣者が出現したことを知った鬼舞辻無惨が、ようやく上弦に情報を与えたのでしょう。

2.煉獄家は、痣を発現できない家系?

私の見解では、煉獄家の先祖も痣者であったと考えています。
煉獄家の先祖は痣を発現させたことがないとしている人たちの根拠は、15巻第128話『御教示願う』で産屋敷あまねが全員に鬼の文様と似た痣が発現していた」と言っているコマに、煉獄家の先祖が描かれていないこと、その次のページで「痣が発現しない為思い詰めてしまう方がずいぶんいらっしゃいました」と言っていることです。
しかし、縁壱と煉獄ご先祖様の関係を見てみますと、
21巻186話『古の記憶』で、妻子を失った縁壱を発見、鬼殺隊に誘う
21巻187話『無垢なる人』で、縁壱を責める鬼殺隊士を制止する
17巻149話『嫌悪感』で、縁壱から鬼舞辻無惨と対峙した時の話を聞き、自信をなくす

また、15巻第128話『御教示願う』で産屋敷あまねはこのように言っています。

戦国時代
鬼舞辻無惨をあと一歩という所まで追い詰めた始まりの呼吸の剣士たち
彼らは全員に鬼の文様と似た痣が発現していたそうです

鬼滅の刃 15巻第128話『御教示願う』

21巻186話『古の記憶』での縁壱の独白では、

鬼を追う者たちは古くからいたそうだが
呼吸が使えるものはいなかったので私は教えた
柱と呼ばれていた剣士たちは優秀で
元々使っていた炎・風・水・雷・岩の剣術の型に上乗せをして呼吸を使えば
飛躍的に力が向上した

鬼滅の刃 21巻186話『古の記憶』

さらに、17巻149話『嫌悪感』で、千寿郎から炭治郎への手紙にはこう書かれています。

当時の炎柱と日の呼吸の剣士との会話
始まりの呼吸である日の呼吸の剣士が無惨と対峙した時の話を手紙に書
それで僕の祖先の炎柱は自信をなくしてしまったけれど

鬼滅の刃 17巻149話『嫌悪感』

つまりこれらを総合すると、当時の炎柱も、痣者であったことが分かります。

とはいえ、鬼滅の刃の世界観では…

ただし、もう一つ引っかかる点があります。

鬼滅の刃は、縁や血統が重視される世界です。
ヒノカミ神楽を代々継承してきた竈門家の炭治郎は、誰も取得できなかった日の呼吸を身につけることができました。
さらに炭治郎は遺伝した先祖の記憶を通じて、縁壱の剣の型を見ました。
そして炭治郎・禰豆子兄妹は、鬼舞辻無惨以上に鬼としての適性があります。

生まれつき痣持ちの縁壱の周りの人間が、痣を発現させました。
炭治郎は生まれつきの痣持ちではありませんでしたが、父親は生まれつきうっすらと痣があったとされています。
となると、最初に痣を発現させるのは、炭治郎の方がふさわしいように思われます。

原作では、煉獄杏寿郎が痣を発現させたとは読み取れない描写でした。
しかし映画では、そのように解釈することも可能な演出がされています。
物語の根幹に関わるほどの解釈を、吾峠先生に断りもなくするとは思えませんが、どうなのでしょうね?

個人的には、煉獄さんが痣を発現させていたと解釈したいのですが。
密かに痣を発現させていて、煉獄さんから痣が派生していったなんて、すごくエモくないですか?

原作での血の描写の変化も気になる…

原作でいうと、血の描写も気になるところではあります。
6巻まで、顔についた血は、斜め線で塗られていました。
7巻の魘夢戦では、顔に血はつかず、続く8巻の猗窩座戦では、突然、顔の血に濃いスクリーントーンが貼られるようになりました。
ベタに近いほど濃いトーンです。
続く遊郭編では、斜め線、スクリーントーン、ベタが混在しています。
刀鍛冶編では、血の上部がベタ、下部が2カケで表現されています。

猗窩座戦から血の描写が変わっているのは、煉獄杏寿郎の痣の発現の有無をうやむやにするためでは?というのは深読みのしすぎでしょうか?

追記:入場者特典第6弾の絵

そういえば、入場者特典第6弾の絵も「煉獄さんに痣が発現していた説」の根拠の一つでした。

奥義・煉獄を放っているシーンです。
煉獄杏寿郎は口から血を流しながら猗窩座に斬りかかっているのですが、口から出る血の方が、明らかに右頬についている血よりも鮮やかな色をしているんですよね。
右頬の血が本当に血だったとしても、ついたのはほんの1〜2分前。
赤黒く酸化するほどの時間は経っていません。

逆に、左側の血の色はどうかと言いますと、ほとんど隠れて見えないのですが、頬や額の血は口からの血と同じかわずかに暗い色、影になっている部分は右頬と同じ色のように思われます。

鮮血と色が違うので、痣っぽさが際立つイラストです。
これも、意図的に色を変えてると思うのですが…

ちなみに入場者特典第2弾でも、奥義・煉獄の煉獄さんが描かれています。
こちらは顔の向きが反対で、右側が影になっていますが、わずかに光が当たっている部分は、左側や口から出ている血よりも、明るい色のような…?


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