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葬送のフリーレン

推しが死にがちなオタク必見の1巻!

私の推しは、よく死にます。
推しがたまたま死んでしまうパターンも、死んでから最推しだったと気づくパターンも、死んだからこそ推しになったパターンもありますが、とにかく死にまくります。

どの死も、物語上必要な死であったので、つまりそういう役回りのキャラクターが好きってことなのでしょうが、それにしても推しの死は辛いものです。

そして、その死がどんなに物語上重要なものであったとしても、推しが死んだ後も時間は進み、登場人物たちが推しについて語ることも、回想することも、次第に少なくなっていくものです。

それは現実世界でも同じで当然のことなのですが、それでも推している身としては、悲しいものです。

『葬送のフリーレン』、特に1巻は、そんな推しが死にがちなオタクならば、涙なくしては読めないマンガです。

『葬送のフリーレン』あらすじ

物語は、勇者たち一行が魔王を倒し、王都に凱旋するところから始まります。
勇者ヒンメル(人間)、戦士アイゼン(ドワーフ)、僧侶ハンター(人間)、魔法使いフリーレン(エルフ)。
10年かけて魔王を倒した彼らは、50年に一度訪れる流星群を見ながら、その旅を終えます。
50年後に再び流星群を共に見る約束を交わしてー

50年後に彼らは再開しますが、人間であるヒンメルとハンターは老い、長寿種ドワーフのアイゼンも、もはや戦士として旅に出れる体ではありませんでした。

再開から程なくヒンメルは天寿を全うします。
彼の葬儀で、フリーレンは初めてヒンメルのことを何も知らない、知ろうとしていなかったことに気づき、涙を流すのでした。

エルフ・フリーレンの悔い

フリーレンは1000年以上の寿命を持つエルフのため、知り合いは全て自分より先に死んでしまいます。
寿命が長い故に時間が有り余っており、魔王討伐の10年でさえ、彼女にとっては「短い期間」という認識でした。

そのためフリーレンは他者とあまり関わらず、関心を持たなくなってしまいましたが、ヒンメルの死によって、知り合いについて何も知ろうとしなかったことを悔やみ、他者と関わってみようと思うようになります。

そしてフリーレンは、かつて冒険を共にしたハンターとアイゼンの元を訪れるのでした。

理想の”推し亡き世界”

フリーレンはハンターとアイゼンの元を訪れ、そして新しい仲間と、新たな旅に出かけます。
その先々で、かつての自分たちの足跡と再開します。

すでに伝説となった自分たちの魔物退治の話。
荒れるに任せた銅像。
かつて救った人たちとの再会。

そして、それぞれの地でフリーレンはヒンメルの言動を思い出します。

各地に銅像を残したヒンメル。
フリーレンだけが参加しなかった祭り。
絶滅してしまったヒンメルの故郷の花。
魔物に立ち向かうヒンメル。
フリーレンに花輪をかぶせるヒンメル。
フリーレンの食べたいスイーツを当てるヒンメル。
フリーレンのくだらない魔法を喜ぶヒンメル。

遠い昔に死んでしまった人は、いつもは思い出さなくても、ちょっとしたきっかけで記憶が蘇ってくるもの。

エルフであるフリーレンは基本的に表情も、感情の起伏も乏しくて、感傷に浸るわけではなく、思い出もサラリと描かれるだけで全く湿っぽくはないのですが、それだけにほんの少しの表情の揺らぎ、目線が彼らの心情を雄弁に語りかけてくれます。

ヒンメルはフリーレンを好きだったこと、ヒンメルが各地に銅像を建ててもらいまくったのは短い寿命の自分たち亡き後、フリーレンが一人ぼっちにならないようにするため。
ヒンメルは長い年月を一人で生きていくフリーレンを心配し、彼女が孤独にならないように”種まき”をしていたであろうこと。
そんなことが、回想シーンから読み取れます。

そしてフリーレン、ハンター、アイゼンの記憶にヒンメルは確かに生きていて、行動や生き方を変えていたことも。

推しが死んで悲しいのは、推しが死んでしまったことそのものよりも、推しがもう物語に関われないこと、登場人物たちから忘れ去られてしまうこと、推しの死がなかったことのように扱われることですが、(少なくても1巻の)『葬送のフリーレン』は、”在りし日のヒーロー”が主題の物語です。
ある意味、理想の”推し亡き後の物語”ですので、推しが死んでしまいがちのオタクにとって、号泣必至の物語です。