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進撃の巨人31巻 あらすじと未解明の謎・伏線と31巻までの内容を踏まえた考察【ネタバレ注意】

エレンの行動原理を、FF7リメイクから読み解く

FF7リメイクはプレイしないと過去記事に書きましたが、「FF72週目の話らしい」という噂を聞き、ついにプレイ動画を見漁ってしまいました…

大まかなストーリーしか分かりませんが、物語の骨格が、現在の進撃の巨人に似ていると思えてなりません。

ここ数冊、「エレンの目的は何か?」「エレンは何を考えているのか?」が考察の大きな焦点で、今に至るまで明確な答えは出ていないのですが、FF7リメイクの登場人物の考え方を参考にすると、エレンの行動が理解できそうな気がします。

FF7オリジナルのストーリーを簡単に説明しますと、

2000年前、宇宙からジェノバという宇宙生物が飛来しました。ジェノバは星のエネルギーを食らい、星を滅ぼす生物ですが、「セトラ」と呼ばれる古代種により封印されました。
本編の数十年前、封印されていたジェノバが発掘されます。
ジェノバの遺伝子を受け継ぐラスボス・セフィロスは、星のエネルギーを一身に浴び、「新世界の神」となるために星に巨大隕石を落とそうとします。
ヒロインのエアリスは、隕石落下を阻止する呪文を唱えますが、セフィロスによって殺害されます。
エアリスの唱えた呪文はセフィロスによって抑え込まれていましたが、主人公クラウド達はセフィロスを倒し、隕石落下を阻止します。

FF7リメイクでは、エアリスには未来が見えているような描写があります。
さらに、ハリー・ポッターのディメンターのような姿をしたフィーラーと呼ばれる存在が、オリジナルFF7と異なる行動をしようとすると修正に現れます。
フィーラー達は登場人物達を出会うべき時に出会わせ、原作で死んだ者が助かることを許さず、原作で死ななかった者が殺された場合は生き返らせるほど強力な力を持っています。
しかし、物語の終盤でクラウド達はフィーラーを倒し、未来は白紙になります。

フィーラーを倒す前、エアリスはクラウドに「ここ、分かれ道だから。運命の分かれ道」「超えたらみんなも変わってしまう」と言いますが、結局はクラウド達とフィーラーを倒します。

なぜ、エアリスはフィーラーを倒したのでしょうか?

3つの可能性が考えられます。
1.自分が死ぬ未来を変えたかった。
2.より多くの人を助けたかった。
3.星を助けたかった。

1はエアリスの性格からいって、ありえません。
エアリス自身の口から「わたし、どうにかして助けたい。みんなを、星を」と語られていることから、正解が2と3であることは明らかです。

しかし、エアリスはとてつもなく大きな賭けに出ています。

原作の流れでは、セフィロスはこの後、巨大隕石を呼び寄せ、エアリスは命と引き換えに星を守ります。
死者をも生き返らせる力を持ったフィーラーを残しておけば、自分の命は失われても、人類と星は生き残ります。
フィーラーを倒し、未来が白紙になってしまった今、セフィロスの目論見通りに事が進んでしまう可能性があるのです。

それにもかかわらずフィーラーを倒したのはなぜか。
それは、エアリス自身が語ったように、「どうにかしてみんなと星を助けたかった」からでしょう。

実は、FF7オリジナルのラストでは、人類が生き残ったかどうかは明示されていないのです。

500年後、クラウド一行の一員で言語を話せる長命の生物のナナキが、自分の子供達と共に廃墟となった都市を見る場面でFF7は終わります。
本編中で、星の意思は人類の存続を望んでいないことが示されています。
星の危機にその姿を現し、星に仇なすものすべてを滅ぼすウエポンというキャラクターがいます。
ウエポンは隕石落下という星の危機を受けて現れますが、彼らは隕石を呼び寄せたセフィロスではなく、人間社会を攻撃するのです。
物語の最後でクラウド達がセフィロスを倒したことによりエアリスの呪文が発動し、隕石落下を食い止めようとするのですが、隕石が近すぎ、ぶつかり合ったエネルギーは逆に星にダメージを与えていました。
星のエネルギーが、星自身を守るために噴出し、最終的に隕石を破壊するのですが、その際に人類が滅びたという解釈もあり得るのです。

コンピレーション作品で本編以降の話が作られたためこの説は無くなりましたが、仮にオリジナルのみを下敷きにした場合、オリジナルのラストは人類にとってのバッドエンドだった可能性もあるのです。

さらに、FF7リメイクでは、敵のセフィロスも未来を知っているかのような言動をとります。
「命は星を巡る。だが星が消えればそれも終わりだ…」と語り、別の場面でも星雲のようなものを指して「我々の星は アレ の一部になるらしい」と言っています。

FF7コンピレーション作品を正史としたとしても、500年後以降の時代に、星は滅んでしまうのかもしれません。
エアリスは、星とそこに生きている生物の命を守るために、どのように転ぶかわからない未来を選択したのかもしれません。

さて、ここでエレンさんです。

エレンにも、未来が見えています。
未来が見えた人間がとる道は2つ。
1.見えた未来の通りに行動する。
2.見えた未来よりもより良い未来になるように行動する。

1は、エレンの性格上あり得なさそうに思えます。
2の、より良い未来になるように行動する方が、圧倒的にエレンらしいです。

では、エレンにとっての「より良い未来」とは、どのような未来でしょう。
①壁内人類と、壁外人類が共存する未来
②壁内人類が生き残る未来
③壁内人類と、壁外のユミルの民が生き残る未来
④壁外人類が生き残る未来
⑤壁外人類(ユミルの民を除く)が生き残る未来(ジークの案)

もちろん①が最善の未来です。
しかし、マーレで「ユミルの民保護団体」の演説を聞き、壁外人類の壁内人類に対する憎しみを思い知らされ、この道は諦めたのでしょう。
エレンにとっての「良い未来」とは、②と③であり、④と⑤は「悪い未来」です。

そして、「最も悪い未来」は、
⑥壁内壁外問わず人類が滅亡する未来、です。

エレンにとって望ましい未来は、③≧②>>>>>超えられない壁>>>>>④>⑤>⑥です。
④⑤⑥は正直言ってエレンにはどうでもいいのですが、死亡者数から倫理的に順位づけしたにすぎません。

人類の未来が⑥の全滅だったとしましょう。
例えば、エレンが殺され、エレンの持つ巨人の力が赤ちゃんに継承されます。
継承者が幼い時期に壁外人類が壁内人類を攻撃し、誤って壁を壊したとします。
日光に当たって眠りから覚めた巨人が動き出し、壁が壊れ、隣の巨人が日光を浴び、動き始めます。
このように連鎖的に壁の巨人が目を覚まし、バラバラに動き始め、パラディ島を蹂躙します。
始祖の巨人の継承者はまだ幼子のため、巨人を制御できません。
パラディ島の人類が死に絶えた後、壁の巨人たちは人間を求めて海を渡り、全世界を「地ならし」し、人類は滅亡します…

もしエレンが上記のような未来を見たとしたら、「せめて壁内人類だけでも助けたい」と思うのではないでしょうか。

「壁内人類だけでも生き延びさせるために、壁外人類を駆逐する」

最悪の未来を回避するために賭けに出た、という意味では、FF7リメイクのエアリスと同じ行動原理なのかもしれません。

ジークの生死

31巻の裏表紙から、ジークが消えました。
ジークは死んでしまったのでしょうか?

第123話『島の悪魔』で、エレンがユミルの民に語りかける場面で、ジャン、コニー、ライナー、ガビ、ピークとともに、倒れたジークが描かれています。
死者であるコルトや、巨人にされたピクシス司令などは描かれていないため、エレンの声が届いたのは、「生きていて、意志を持っているもの」ということになります。
つまり、少なくともこの段階でジークは生きていることになります。

この後、壁の巨人が行進し、無垢の巨人が人間を喰らい始めるため、ジークが生き延びる確率は非常に低いのですが、まさかこの場面に出しておいて、ひっそりと死んでしまうことは考えられません。

あのボロボロの状態では、ライナーのように誰かが匿わないと助からないと思うのですが、では誰がジークを助けたのでしょう?

ジャンはファルコを連れ去るのが精一杯で、ジークにまで意識が向いていません。
フロックは壁の崩壊で死にかけ、仲間に助けられていました。
イエーガー派は、フロックを助けるのに精一杯だったことでしょう。

では誰が?

ジーク自身が最後の力を振り絞って無垢の巨人を1~数体操り、安全な場所まで自分を避難させたのではないでしょうか?
そして、体力を回復させてから再登場するつもりだと、私は考えます。


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