『ペンギン・ハイウェイ』のあらすじと考察
特にペンギンでなくてもいいような気がするけど、ペンギンだから成り立つ気もする
友人の家に遊びに行った時、友人の子供たちが見ていたアニメが『ペンギン・ハイウェイ』でした。
女性がコーラの缶を放り投げ、空中でペンギンに変化する様子が印象的なアニメでした。
「ペンギン・ハイウェイ」とは、ペンギンたちが海から陸に上がるルートのことだそうです。
あらすじ
小学4年生のアオヤマくんの住む街に、ある日突然ペンギンの群れが出没します。
ペンギンたちは、トラックで運ばれる途中で消えてしまいます。
アオヤマくんは、ペンギンはどこから来てどこへ行ったのか、調査を始めます。
調査好きのアオヤマくんは、地図に載っていない川や、歯科医院の「お姉さん」も調査しています。
ある日、アオヤマくんの目のバエで、「お姉さん」が投げたコーラの缶がペンギンに変化してしまいました。
さらに、アオヤマくんの調査する地図に載っていない川は丸く循環していて、森の奥の草原には大きな球体の「海」が浮かんでいます。
「海」は拡大と収縮を繰り返しますが、その周期は「お姉さん」の体調の変化とリンクしていました。
ペンギン・ハイウェイの謎
『ペンギン・ハイウェイ』はたくさんの謎に彩られた物語です。
ざっと思いつくだけでも
・お姉さんは何者なのか
・海の正体は何なのか
・ジャバウォックは何なのか
・そもそもなぜペンギンなのか
などなど…
謎の考察が大好物な私ですが、『ペンギン・ハイウェイ』に関しては、謎は謎のままであまり追求しなくてもいいんじゃないかと思います。
一応は自分の中で色々考察はしていますけれど。
実際作中でも謎の開示はほとんどされず、好奇心旺盛な少年のワクワクする探求の過程に重点が置かれています。
この物語の最大の魅力は、誰もが一度は通り過ぎた、あの小学生の夏休みのちょっとした探検の追体験です。
この道をずっと進むとどこへ行くのだろう?
この線路はどこまで続くのだろう?
この坂を登りきったら、何が見えるのだろう?
この藪の中には、何があるのだろう?
この山の向こうには何があるのだろう?
こんな好奇心に駆られて、ちょっとした「冒険」をした経験は誰にでもあるはず。
毎日が不思議と発見に彩られていた小学生時代を、思い起こさせてくれる物語でした。
ペンギンについて、余談
学生の頃、友達と「動物に生まれ変わるとしたら何がいい?」という話になりました。
一人が「ペンギン」と答え、ペンギンの魅力について熱く語ったのですが、私は「ペンギンに生まれ変わるのだけは嫌だなあ」と思った記憶があります。
何しろ当時ペンギンといえば「皇帝ペンギン」で、皇帝ペンギンといえば、激しいブリザードの中何日も卵を温め続けたり、100日以上もの絶食の後100kmもあの短い足で歩いて餌を食べに行かなければならなかったり、雛のために再び100km以上も歩いて戻ってこなければならず、しかもそれを何回も繰り返すなんてとても無理!と思ったからです。
それでも、よほど友人のペンギン愛の熱量は凄まじかったのでしょう。
自分や他の友人がその時なんと答えたのか全く覚えていないのに、「ペンギン」について語る彼女の様子は、今でもよく覚えています。
昔の少女マンガに、『空飛ぶペンギン』というタイトルのマンガがあります。
こちらは特にペンギンが出てくるわけではなく、貧乏なヒロインが玉の輿を目指すのですが、それが「ペンギンが空を飛ぶほどありえない」と言われていたような記憶があります。
ペンギンって鳥なのに見た目がなんとなく人間っぽいので、様々な物語のモチーフに使われていますよね。
そういえば西原理恵子の本で、西原さんが育った高知県の漁港では、船員が連れ帰った野良ペンギンがウロウロしていた、と読んだことがあります。
確か『この世でいちばん大事な「カネ」の話 』だったと思いますが、なんという大雑把さよ…
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