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『影響力の武器』私たちは知らないうちに操られている!

本に書いてあること全部身につけたら、メンタリストになれるかも

と思うほど、盛りだくさんの内容でした。
そのうちの1つ2つをご紹介します。

魔法の言葉「ので」

コピー機の実験が興味深いものでした。
コピー機の前にいる人に、先にコピーを取らせて欲しいとお願いする実験なのですが、「すみません。5枚だけなんですが、先にコピーを取らせてくれませんか?」とお願いした場合、順番を譲ってくれたのは60%でした。
一方、「すみません。5枚だけなんですが、先にコピーを取らせてくれませんか? 急いでいるので」とお願いした場合、94%もの人が順番を譲ってくれたそうです。
この実験が面白いのはこれからで、「すみません。5枚だけなんですが、先にコピーを取らせてくれませんか? コピーしなけらばならないので」と頼んだ場合、この理由になっていない理由でも、93%もの人が順番を譲ってくれたのだとか!
より多くの人が順番を譲ってくれたのは「急いでいるという理由」ではなく、「ので」という単語だったというのです。

まだ目が開く前のツバメのひなは、親が巣に戻ってきたことを振動によって知り、振動を感じるとピーピーと鳴き、餌をねだるそうです。
これと同じ条件反射的な反応が、「ので」という理由を述べる単語によって起こっているのだとか。
たとえそれが理由になっていない理由であろうとも、「ので」という言葉を聞くと、私たちは自動的に何か最もな理由があると感じてしまうのです。

そういえば無理目なお願い事をする時、自分でも理由になってないなーと思う理由をごにょごにょと呟いているうちに了承してもらえることってありませんでしたか?
今までは相手が根負けしたか、私を気の毒に思ったか、面倒になったかで了承してくれたのかと思っていましたが、魔法の言葉「ので」のおかげだったのかもしれません!
今後の人生で、何回かお世話になるであろうテクニックを手に入れました。

試食品を食べても商品は買わないことで自分を守る練習をしてみよう

最近は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で見かけなくなりましたが、スーパーでよくあるマネキンさんの試食、私あれ苦手なんです。
試食するとその商品を買わなければいけない気がして、買う予定のなかった商品を買うのが本当に嫌。
嫌なら試食しなければいいのですが、子供って試食が大好きなんですよねー

なぜ試食をするとその商品を買わなければならないような気がするのか。
それは人間の持つ心理のひとつで、「返報性の原理」といいます。
好意を受けると、お返しをしなければならないという感情を抱く心理で、このおかげで社会が円滑に回っているともいえましょう。

しかしこの「返報性の原理」はあまりにも広く知られてしまい、ビジネス・マーケティングの世界でこの原理を利用したテクニックが横行しています。
「返報性の原理」の応用では、初めに相手にわざと拒否をさせて、次にもともと受け入れて欲しいと思っていた要求を出すというテクニックもあります。
最初の要求を断ることで相手が譲歩したので、次の要求の時は自分が譲歩しなければならないような気がするという心理を利用したテクニックです。
このテクニックは、アメリカのカーター大統領の失脚の原因となったウォーターゲートへの侵入の承認にも使用されたと著者は分析しています。
最初の2回の無謀で多額の費用がかかる計画を否認したため、3回目の無謀ではあるが前2回よりは費用のかからない計画が承認されたのだとか。

日常でも利用されていますよね。
最初の見積もりで高めの金額を伝え、値引きを要求されたら本来の利益率で算出した価格を出す、というのはよくある話です。
見積もりだったら「そういうものだ」という認識があるので見破るのは難しくないのですが、問題は、「返報性の原理」のテクニックを使われると、自分が相手の掌の上で踊らされているということに気づかないこと。

これに対処する方法として、著者は、次の方法を推奨しています。
人からの申し出は受けるが、根本的に何であるかを判断して受け入れること。
たとえば、人が親切をしてくれたら、先々自分がお返しをする義務があることは心に留め、その親切をありがたく受け取っておけば良いそうです。
もし最初の親切が自分をコントロールしようとするテクニックであると分かったら、それ相応の反応をすれば良い、と。

たとえばリフォーム関係の訪問営業。
「無料点検をします。」
「外壁に傷がついていますよ。」
人当たり良く親切そうに点検し、どこそこが悪いと具体的に言われると心配になりますが、訪問販売ですからもちろん契約を取るのが目的です。
訪問販売はとかく高額な代金を請求されがちなので、心配なら相見積もりを取るなどします。

でも、相手が売り込み目的と分かっていても、断りにくいですよね。
なので、試食販売で断る力を養おうかなと考えました。
試食をして、「おいしかったです」と言って買わずに立ち去る。
勇気がいるけど、まずはここから。
相手は試食してもらうのが仕事ですので、多分、買わなくても気を悪くしないはず。
と思っていたのですが、先日の土用の丑の日、試食用のうなぎをせっせと焼いているマネキンさんを見かけました。
コロナ禍で試食をここ数ヶ月全く見かけなかったので絶好のチャンス!だったにも関わらず、そーっと遠回りをしてその場を通り過ぎてしまいました。
だってうなぎって高いんですもん。


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