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『1分で信頼を引き寄せる魔法の聞き方』自分を否定せずに相手を受け止める方法

相手の気持ちを受け止め、「聞いている」と伝える

この本では、“相手の気持ちを受け止め、「聞いている」と伝える”技術が書かれています。
この”「聞いている」と伝える”ことが大切なんだろうと思います。

自分ではしっかり聞いていても、相手がそう思ってくれなければ何にもなりません。
しっかりと「聞いている」アピールをすることで、人間関係も改善するように思います。

本書では、”「聞いている」と伝える” 技術として、「うなずきと相づちの魔法」「繰り返しの魔法」「質問の魔法」の3つの魔法が紹介されており、それぞれの「魔法」にさらに細かい「聞き方」の技術が提案されています。

子供との会話で、いくつかこれらの聞き方を実践していたことに気づきました。

繰り返しの魔法

例えば、相手に聞いていると伝える技術のうちの1つ、「繰り返しの魔法」ですが、オウム返しとして割と知られているテクニックです。
相手の話を聞き、相手の言葉の一部を繰り返す技法です。
これだけでも、相手は「私の話をよく聞いていてくれる」と思うそうです。
しかし、オウム返しもやりすぎると聞き流しているように感じられる恐れがあります。

オウム返しの1段上のテクニックとして、「相手の気持ちを繰り返す」と良いそうです。
例えば、「娘が3歳になって、とてもうれしいです」と言ってきたら、「嬉しい」が気持ちのこもった言葉なので、「それは嬉しいですね」のように気持ちを繰り返す、といった技法だそうです。

これ、子供相手によくしていました。
子供の話って、要領を得なくてわかりにくいし、内容も決して面白いものではありません。
親としては話を聞いていても何も楽しくないのですが、子供に楽しく話を聞いていると思わせるために、気持ち言葉の繰り返しをよくやっていました。

「あのねー、うんとねー、〇〇ちゃんがこう言ってねー、とっても面白かったんだよー」
「へー、面白かったんだねー」
というように。

正直何が面白かったのかさっぱりわからないですし、何なら子供が何を言ってるのかさえ聞き取れないことも多々あるのですが、こうして気持ちを返してあげると子供は喜びます。
苦肉の策でしていたことが良いことだと分かって、嬉しいです。

面白いことに、愚痴や悪口も「気持ち言葉」で返すと良いそうです。
愚痴や悪口は下手に相づちを打つと、自分も共犯扱いされてしまいかねませんが、相手の「気持ち」に共感することで共犯扱いを回避でき、相手もスッキリするというメリットしかない技術です。

同感の例
話し手:あの課長さ、本当にいい加減にしてもらいたいよね。もう我慢の限界だよ
聞き手:わかるよ。他のマネージャーからも信頼されてないみたいだよ。まったく困った人だね

「気持ち言葉」で返した例
話し手:あの課長さ、本当にいい加減にしてもらいたいよね。もう我慢の限界だよ
聞き手:そうか、もう我慢の限界なんだね

『1分で信頼を引き寄せる魔法の聞き方』90~91ページ

ちょうど昨日、友達とzoomでおしゃべりし、愚痴と悪口を聞きましたが、実践はなかなか難しいですね。
愚痴のほうは本書のテクニックを使って、そこそこうまく聞けたと思いますが、彼女の子供についての愚痴だったので、ついつい「そんなことないんじゃない?」と言ってしまったのが、反省点です。
悪口のほうは、残念ながらうまく対処できませんでした。
彼女の親についての悪口だったので、「うなづける部分があっても肯定してはいけない」と、そこだけは注意していたのですが、「そうか、そうなんだね」といった応対しか出来ませんでした。
ここに彼女の気持ち言葉を入れて、「そうかー、気持ちが逆撫でされるんだね」「言っても仕方のないことを言っていると思っているんだね」などと返せばよかったんだなぁと思いました。

次回はもう少しうまく返せるようになりたいです。

共感と同感

相手の話に真摯に耳を傾けることは大切なのは自明ですが、話の内容によっては、聞いているこちらも疲弊してしまうことがあります。
私たちのような一般市民でさえそうなのですから、日々クレームに相対するコールセンターや、深刻な相談を受ける精神科医やカウンセラーの方達は、いちいち相手の感情に引きずられていては、仕事が続かないでしょう。
こういった方々と私たちの「聞き方」の何が違うのかというと、彼らは「共感」し、私たちは「同感」しているのだそうです。

「共感」と「同感」、違いを説明できますか?
「同感」は、相手の意見に「賛成」することを指すそうです。「同情」も同じです。
一方「共感」は、相手の気持ちをひとまず横に置いて、「あなたはそうなのですね」と相手の気持ちを理解することだそうです。

先ほどの私の友達の母親への愚痴の例で見ますと、「母親の常識のない言動に困っている」という話に対し、「それは困るね!」と返すのが「同感」、「そうなんだ、困っているんだね」と返すのが「共感」でしょうか。

でも、相手の言っていることに自分がどうしても賛同できないときは、やっぱりストレスになってしまいそうですよね。
「共感」のテクニックでは、自分の感じたことは否定しなくてもいいそうです。
感じたことはむしろはっきりと意識したまま、「横に置いておく」のだそうです。
このとき、「自分の気持ち」を視覚的にイメージして、それを実際に自分の横に移動させる動作も想像すると、うまく「共感」できるのだとか。

これも高等テクニックですが、自分が病まないためには、ぜひ身に付けたいスキルですね。

1分で信頼を引き寄せる魔法の聞き方

本書ではたくさんの「聞き方」のテクニックが紹介されていますが、これをいつも普段の会話に取り入れようと考えると、雑談一つ気軽にできないのかとうんざりしますよね。
もちろんそうではありません。
普段の会話は普通にしていて、全く構いません。
ただ、「ここはテクニックを使った方がいいかな」と思う場面で、「魔法の聞き方」のスイッチをオンにすればいいそうです。

『1分で信頼を引き寄せる魔法の聞き方』というのが本書のタイトルですが、残念ながら具体的に「1分」で何をすれば良いのかは書かれていませんでした。
著者の渡辺氏の意向としては、「魔法の聞き方」のスイッチをオンにすると、難しい会話でも1分で信頼を得られるようになるよ、ということなのかなと感じました。


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