『これからのテレワーク』上司に正当に成果をアピールするためのポイント
「サボっているかも?」と上司に思われている前提で仕事をしよう
職種柄、在宅勤務なんて一生無理だと思っていたのですが、コロナ禍のおかげでまさかの在宅勤務に!
引きこもり大好きな私にとっては、夢のような勤務形態です。
ですが、サボっているんじゃないかと思われているかも、とか、真面目に仕事をしても在宅勤務者はきちんと評価されにくいんじゃないか、とか、新たな不安も出てきました。
『これからのテレワーク 新しい時代の働き方の教科書』の著者の片桐あいさんは、1992年当時からテレワークを実施していた外資系企業で長く勤務してきた方です。
在宅勤務について知り尽くしている方が書いたテレワークの指南書が、本書です。
テレワーカーとしての働き方と、マネージャーとしてテレワークを管理する側の両方向のポイントが書かれています。
私は一介のテレワーカーなので、そちらの目線で紹介します。
感謝の心を忘れずに
最も響いたのは、「ノンテレワーカー(出社して仕事をしている人)に最大の配慮と感謝を」という言葉でした。
私の部署にも、どうしても在宅勤務ができない業務のため、毎日出社している人がいます。
在宅で仕事をしていると、どうしても出社している人に、紙の資料をスキャンして送ってもらったり、作成した書類を印刷してハンコを押してもらったり、FAXを送ってもらったり、荷物を受け取ってもらったりと、細々とした雑用をお願いする必要が出てきます。
自分以外にも、在宅勤務をしている人は、そうした雑用をお願いしていることでしょう。
一つ一つは小さな仕事ですが、まとまれば結構な時間を取られます。
例えば10分で終わる小さな雑事を1日1個依頼するとして、在宅勤務している人が10人いたら、10分×10人=100分、つまり1時間40分も他人の雑事に時間を取られてしまうのです!
出勤している人に雑事を頼むのは状況上仕方のないことですが、出来るだけ相手の負担にならないように、自分でできる範囲のものは自分でして、どうしても出社している人にしかできない部分だけを依頼し、そして感謝の気持ちを伝えることが大切だと、改めて思いました。
仕事に集中する方法
在宅勤務をしていると、他人の目がないので、どうしてもだらける部分が出てしまいます。
会社に通勤しているときは、どんなにやる気がなくても、家を出て会社に着いたら、仕事をするしかありません。
しかし、在宅勤務をしていても、当然やる気のない日はありますが、他人の目はないので、どうにも仕事に気持ちが向かいません。
対処方法としては、仕事のオン・オフのルーティーンを作ると良いそうです。
例えばいつもスーツを着て仕事をしている人は、襟付きの服を着るとか、女性ならいつも通りきちんとお化粧するとか、だそうです。
私の場合、いつも出社するとまずコーヒーを飲んでから仕事を始めていました。
今まで家ではコーヒーは飲まなかったのですが、早速インスタントコーヒーを買ってきました。
なるほど、コーヒーを飲むと、「さて、仕事でもするか」という気分になりますね。
私とは逆のワーカホリック気味の方は、仕事終わりのルーティーンを作って、仕事のしすぎを防ぐと良いそうです。
缶ビールをプシュッと開けるとか、襟付きの服からリラックスウェアに着替えるとか、何らかの儀式があると、スイッチが切り替わるそうです。
「サボっているかも?」と思われている前提で仕事をする
多分、在宅勤務をしている上司自身も、多かれ少なかれサボっていると思います。
自宅の方が際限なく仕事ができてしまうので逆に勤務時間が増えたというワーカホリックの人だって、全くサボったことがない人はいないでしょう。
サボった経験のある上司は、絶対に、部下もサボっていることを知っています。
はい。私もサボっています。それは否定しません。
でも、そもそも会社だってトイレに行ったり、コーヒーを飲んだり、雑談をしたりという時間が存在します。
サボりも程度の問題で、業務に支障がなければいいと、私は思っています。
が、現実問題として、評価権限を持っている上司はきっと「サボっているかも?」と思って自分を見ているであろうから、それに対処しておく必要があります。
それがひいては自分を守ることにつながるでしょう。
具体的には、次の2点。
1.上司への分かりやすい「仕事のアピール方法」を持っておく。
2.「1時間毎の業務報告を出せ」と言われても、出せる準備をしておく。
この2点、「テレワークだから」ではなく、今後はこうした内容が求められる働き方に変わっていくんでしょうね。
コロナ禍で多くの企業が否応無く在宅勤務を導入したことにより、欧米型の働き方への移行が加速されそうに思います。
そうした意味でも、この機会に「新しい働き方」に対応した働き方にいち早く対応できれば、キャリアアップにつながりそうです。
1.上司への分かりやすい「仕事のアピール方法」を持っておく。
良くも悪くも数字で評価される営業は、良くも悪くも以前からこの考え方は身についています。
が、数字に表れない職種の方は、困ってしまいますよね。
私もスタッフ職の経験もあるので、気持ちはよく分かります。
スタッフ職など数字にできない業務をされている方が、ご自身の成果を数字に変える方法として、「業務改善」があります。
例えば、業務の一部を効率化できた場合、「その業務にかかる時間×仕事の頻度×自分の時給」で、会社にどこくらいの金額の利益向上を果たしたかを計算できます。
私の場合、月初に各自が作成して印刷していた書類を、まとめて作成・印刷して所定の場所に格納しました。
35人分×12ヶ月印刷し、35箇所に格納したので3時間くらいかかりましたが、従来の方法では、1回5分として、
5分×35人×12ヶ月=2100分=35時間
会社としては、35時間ー3時間=32時間の工数が節約されたことになります。
仮に時給2000円とすると、32時間×2000円=6万4千円のお金を節約でき、それが会社の利益となるのです。
そう考えると、意外とアピールポイントが作れそうですよね?
2.「1時間毎の業務報告を出せ」と言われても、出せる準備をしておく。
以前、上長に言われて1ヶ月間、「いつ」「何の業務を」したか書き出す「時間簿」をつけたことがあります。
自分ではしっかり働いていたつもりなのですが、何をしていたのか分からない空白の時間があったり、自分の体感よりも遥かに長い時間を要している業務があったりと、かなり驚く内容でした。
そこまで細かい内容は必要ないと思いますが、毎日時間簿をつけていれば、自然と自分の仕事の仕方を見直すことになり、効率化に繋がるでしょう。
そしてそうした姿勢は必ず上司に伝わり、「1時間毎の業務報告を出せ」と言われようと言われまいと、あなたの身を守ってくれることと思います。
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