進撃の巨人 第131話『地鳴らし』あらすじと未解明の謎・伏線・考察【ネタバレ注意】
「まだ僕らが知らない壁の向こう側」には何がある?
あらすじ
トルコ帽の少年、ラムジーは、弟(?)のハリルと共に、家族を助けるためにお金を貯めていました。
秘密の隠し場所のお金を確認していた二人は、街の人が逃げているのに気づきます。
地鳴りが聞こえ、巨人が姿を現しました。
二人は必死で逃げますが、巨人に踏み潰されてしまいます。
巨人が街を蹂躙しますが、砂煙に覆われ、惨状はエレンの目には見えません。
地平線まで埋め尽くす巨人の群れ。
地鳴らしで捲き起こる砂塵は、まるで雲海のよう。
高みから見下ろすエレンは、嬉しそうに言います。
これが、自由だ
ついに…たどり着いたぞ
この景色に
なぁ、アルミン
振り向いたエレンは座標の空間に立っており、そこにはアルミンもいました
ふと気づくと、アルミンは甲板に立っていました。
アニに声をかけられ、傍に座ります。
アニは4年間話しかけてくれたお礼を言い、なぜ自分の相手をしたのか尋ねます。
アルミンは、アニに会いたかったから、と答えます。
アルミンはアニに話します。
まだ、自分たちが知らない壁の向こう側があると信じたい、と。
ラムジーの最期と始祖ユミル
ラムジーが巨人に踏み潰される時に、始祖ユミルらしい少女が佇んでいる描写があります。
ラムジーは彼女を見たのかどうか。。。
始祖ユミルはなぜ、あの時、あの場所にいたのでしょうか?
ラムジーがエレンにとって「無辜の人たち」の象徴であるから、エレンの罪の意識が彼女をそこへ行かせたのでしょうか?
エレンの笑顔
久しぶりに、エレンの屈託のない笑顔が見れました。
「未来は…変わらないらしい」
「オレも同じだったよ、ライナー…」
”どうしようもなかった”とライナーに語ったエレンは、ラムジーを助ける回想シーンから考察するに、その時点で既に「自由を追い求めていたはずの自分が、”未来”に行動を縛られている」ことに気づいているようです。
しかし、地鳴らしを発動させたエレンは、アルミンが目を輝かせて教えてくれ、自分も憧れた「外の世界」を眼下に見下ろし、「これが、自由だ」と子供に戻って笑顔になります。
この狂気性!
子供エレンの純粋な笑顔は何を表しているのでしょう?
エレンは自責の念から、正気を失っているとも取れます。
振り返った子供エレンは座標の空間にいて、そこには大人アルミンが立っていました。
始祖ユミルがエレンを止めるために、アルミンを呼んだのでしょうか?
アルミンがアニに恋愛感情を持っているのは、ベルトルトの記憶のせい?
どうやらアルミンはアニに恋愛感情を持っているようですね。
それはベルトルトの記憶を持っていることと関係があるのでしょうか?
4年前までのアルミンとアニの関係は、単なる同級生以上のものではなかったように思えます。
そもそもアルミンとアニの関わり自体が少ないですし。
ソニーとビーンの2体の巨人が殺され、立体機動装置を調べられている段階で、アニの立体機動装置がマルコのものであることに気づいたこと。
女型の巨人の正体をあぶり出すため、ストヘス区でアニに接触したこと。
これくらいしか、本編での二人の接点は思い当たりません。
ベルトルトがアニの姿をいつも目で追っていたことを思い出し、ゲスミンになった時も、そこに嫉妬やライバル的な感情はなかったように見受けられます。
アルミンがアニに恋愛感情を持つに至ったのは、アニが結晶化してからのように思われます。
だからと言って、ベルトルトの意識がアルミンに影響を与えたというのは早計かと。
9つの巨人において、巨人を継承したために、前の継承者の記憶や性格が引き継がれたという描写は、ありませんし、記憶についても頻繁に見ているようでもありません。
例えば月に1回くらい、断片的に前の所有者の記憶を追体験したからといって、恋愛感情を引き継いでしまうものでしょうか?
しかも記憶はランダムに見るようなので、必ずしもアニに関する記憶だけではないでしょうし。
まあ、強烈な感情とともに追体験するのであれば、あるいは、という気もしますが。。。
それなら、ガリアードはもっと壁内人類に共感的であってもいいでしょうし、エレンはもっと思慮深くなりそうな気もします。
「アルミンだけ前所有者の意識に引きずられる」というのは、どうにも納得がいきません。
逆なら分かるのですけどね。
アルミンだけ、論理の力で前所有者の意思の枷から逃れる、というのなら。
なので、アルミンは彼だけの理由で、アニを好きになったのだと思います。
多分、エルヴィンの代わりに生き残ってしまったどうしようもない思いをアニに話しているうちに、アニに受け止めてもらっているような気持ちになり、アニに話しに行くのが楽しみになり、いつの間にか。。。というところではないでしょうか。
エレンがラムジーを助けるあたりの時間軸はどうなっている?
エレンがラムジーを助けた時の時間軸がちょっと分かりにくので、整理してみました。
サシャと兵長がラムジーにサイフをすられる
↓
ラムジーはスリをしに街に戻る
↓
キヨミとの打ち合わせ中、エレンは退席し、街に出る
↓
ラムジーを助け、難民キャンプに連れて行き、「ごめん」と泣く
↓
エレンを探しに来たミカサに「オレはお前のなんだ」と聞く
↓
他のみんなも来て、宴に加わる
こんな順番だと思うのですが、エレンはサシャと兵長の財布をすったラムジーを見ているんですよね。
その時には「あの少年、未来の記憶で見た事がある」とは思わず、2回目に会った時に思うのは、最初の出会いの後にラムジーを助ける未来を見たと考えればつじつまが合うのですが、それでも「あの少年、未来の記憶で見た事がある」よりは「さっきの少年」と思いそうな気が。。。
やっぱりこの辺は、ちょっと分かりませんね。
人類は本当に絶滅するのか?
巨人の地鳴らしは建物を粉々にし、街を殲滅するほどのパワーがありますが、本当に人類は絶滅するしかないのでしょうか?
例えば、地下室に逃げ込んだら助からないでしょうか?
125話『夕焼け』で、アニの父はマーレに対して反乱を起こしました。
ライナーの母もその場にいました。
彼らは捕らえられ、地下牢に入れられたとしたら、あるいは助かっているのではないでしょうか?
…と思ったのですが、道路に足跡をつけるほどの重さです。
巨人の密度が低く、2~3m級の頭部なら人の足で蹴れるほどの重さだとしても、50m級の巨人ともなれば、かなりの重量ですよね。
地下室があったとしても、耐えられるとは思えません。。。
今後の展開予想
コミックス収録を考えると、あと3話で最終回ではないかと予想しているのですが、諌山先生はどうやって終わらせるつもりなのか、皆目見当がつきません。
それでもあえて考察すると、ここに来てエレンとミカサ、アルミンとアニと、恋愛要素が加わってきました。
特に今回の話で、エレンがミカサに「オレはお前のなんだ」と聞いた時、エレンは相当に追い詰められていたことが分かりますので、あの質問は、もしかしたら運命の分かれ道だった可能性があります。
あの時ミカサが「あなたは、私の愛する人」と答えていれば、あるいは…とも思いますが、結局愛する人を生き延びさせるために地鳴らしをするようにも思えます。
ともあれ、「愛」がキーワードになる可能性があります。
もう一つ、エレンとアルミンが直接会わなくても、始祖ユミルにより座標の空間で対話ができる可能性が示唆されました。
ですが、今更アルミンが説得したからといって、エレンが地鳴らしをやめるとも思えませんし、仮に地鳴らしをやめたとしても、今度は世界中がパラディ島を潰しに来るでしょう。
一番現実味があるのが、今回のラストでアルミンが呟いた「まだ僕らが知らない壁の向こう側」。
「まだ僕らが知らない壁の向こう側」とは、どんな世界が考えられるでしょうか?
例えばヨーロッパが「大航海時代」と浮かれる何十年も前に、中国の鄭和の艦隊は、アフリカにまで到達していました。
鄭和を送り出した明朝は、アジア各国と貿易をしていて十分豊かだったため、新天地の開拓に乗り出さなかったと言われています。
マーレやヒィズルなどの属している大陸の向こうに、遥かに強大な軍事力を持った大国が存在するとか?
もしくは地形的に壁の巨人はマーレの存在する大陸しか蹂躙できず、大部分の大陸は無傷で残るとか?
それでも、壁外と壁内、どちらかは滅んでしまう未来しか私には見えず、他の方々の考察を見ても、バッドエンド以外の考察はないのですが、諌山先生は誰も思いつかないようなラストを提示することができるのでしょうか…?
2020年9月6日 追記
「まだ僕らが知らない壁の向こう側」について考察してみました。
マーレのある大陸とは別な大陸に、今の私たち程度の文明があったとしたら、巨人にどう立ち向かうでしょう?
私は兵器に全く詳しくないので分かりませんが、あれだけの数の巨人がせめてきたら、全世界の全兵力を投入したら、駆逐は可能でしょうかね?
『進撃の巨人「地ならし」の威力を計算してみた』で試算した壁の総延長は、3500km。
仮に壁の巨人の横幅が5mとすると、巨人の数は70万体です。
これがきちんと隊列を組んで前進してくるなら、絨毯爆撃でなんとかなるかもしれませんね。
では、マーレや世界連合程度の兵力だったら。。。?
どう考えても、無理っぽいですよね。
でも、アルミンが最終話が近いこの時点で「まだ僕らが知らない壁の向こう側があるはずだと…、信じたいんだ」と言うからには、きっとそれはあり、そして地ならしを食い止めることができるのでしょう。
では、それはどんな世界でしょう?
別な大陸でも、文明の程度はそれほど変わらないでしょう。
となると、変わるのは自然環境です。
たとえば、黒潮のような流れの速い海流があったらどうでしょうか?
黒潮の海水表面の速さは、速いところでは毎秒2m、つまり時速7.2kmほどの速さで流れているそうです。
Wikipediaによれば、東京と沖縄の間の客船は、東京から黒潮の流れに逆らって行き、流れに乗って帰ってくるので、20ノットがでる船でも行きと帰りでは数時間の差が出ることがあるそうです。
黒潮のように流れが速くて強い海流に乗ってしまったら、比重の軽い巨人たちは、簡単に流されていってしまうのではないでしょうか?
そして行き着く先が、たとえば朝鮮半島のような半島だとしたら、巨人たちはそこに上陸するよりなく、そして上陸した後は大陸の方向に向かって歩くしかなくなります。
半島の付け根に兵力を集中すれば、進撃の世界の兵力でも駆逐するのは可能かもしれません。
たとえば地雷を仕掛けておけば、先頭の巨人が倒れ、後ろの巨人がそれを踏み潰すので倒れた巨人は絶命します。
そうした地雷を何列にも渡って仕掛けておけば、ある程度の数は削れそう。
とにかく狭い地域に密集させることができれば、兵器マニアっぽい諌山先生が、うまいこと巨人を殲滅してくれそうな気がしてきました。
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