進撃の巨人29巻 あらすじと未解明の謎・伏線と29巻までの内容を踏まえた考察【ネタバレ注意】
ミカサは、アルミンは、”断種”を望むのか?
進撃の巨人もいよいよ終盤。
世界の謎もあらかた判明し、壁内人類は、エレンは、世界とどのように共生、あるいは対峙していくのかということに焦点が移っています。
第4期のアニメ化が決まりましたが、ここから先は1巻ごとに記事を書いていきたいと思います。
それくらい1巻ごとの中身のボリュームがすごいのです!
さて、28巻で明らかになった「ユミルの民安楽死計画」。
エレンの真意だけでなく、当事者のユミルの民たちはどのように思っているのでしょうか?
巨人の力を受け継いでしまい、その力を用いて破壊兵器となってしまったアルミンは、「ユミルの民安楽死計画」に賛成なのでしょうか?
自らが子供を作れない身体になることを望むのでしょうか?
【進撃の巨人29巻 あらすじ】
ジークは真っ二つになりますが、女性の巨人がジークを自らの胎内に入れます。
見知らぬ少女が土をこねてジークの体を作り、ジークは巨人の胎内から復活します。
一方フロックに連れられたハンジはリヴァイを発見。
フロックにはリヴァイは死んでいると告げますが、隙を見てリヴァイ共々川に飛び込み、逃亡します。
エレンはガビに協力を求めますが、そこへピークが現れます。
ピークはシガンシナ区に潜む仲間の位置を教える見返りに、エルディア人の解放を求めます。
ピークが指差した地点からはガリアーどが飛び出し、エレンは巨人になります。
同時にマーレ兵が飛空船に乗って参戦し、ライナーも巨人化します。
マーレ軍に合流したガビにより、始祖の巨人の力の発動には、ジークが必要であることがマガト隊長に伝わってしまいます。
壁内人類は、イェーガー派も、ジークの脊髄液を飲んだ者達も、もちろんミカサ達も、全勢力を持ってエレンを援護します。
激しい戦いの中、マガト”元帥”は、ジークを打ち抜きます。
絶体絶命のピンチに陥ったジークは、”叫びの力”を発動するのでしょうか…?
解明されていない謎・伏線と考察
1.マーレは、エレンとジークのつながりに気づいていなかったのか?
ジークは「第115話 支え」で、ライナーとベルトルトから、エレンについての以下の情報を聞きました。
・「始祖の巨人」の保有者は、エレン・イェーガーという名前であること。
・エレンが「始祖の巨人」の保有者になった経緯は、本人にも分からないこと。
・エレンの実家の地下室には、何か重大な情報が隠されていること。
・エレンの父親は医者で、行方不明になっていること。
もちろんこれらの情報は、マーレにも伝えられたはずです。
グリシャを楽園送りにした船が戻ってこなかったこと。
そしてどうやら船は巨人によって壊されたことまで、マーレは掴んでいたことでしょう。
しかし、誰が巨人の保有者であったかまでは、分からなかったことでしょう。
ただ、エルディア復権派が巨人の力を使わなかったことから、保有者はマーレ軍の中にいたと推測したはずです。
マーレにとって最悪のシナリオは、裏切り者の”フクロウ”が、エルディア復権派を全て率いて、パラディ島壁内へ亡命すること。
とすると、その船で楽園送りにしたエルディア人の名簿は、まだ保管されていることでしょう。
その中に、”医師”の”イェーガー”がいたことに気づかなかったのでしょうか。
しかも、”驚異の子”ジークの父親です。
しかしマガト”元帥”は、「117話 断罪」でジークが王家の血を引く巨人であることを知り、「復権派の指導者が両親ならあるいは…」と言っているので、本当にマーレ軍は気づいていなかったようですね。
もしかしたらマーレは、船は普通に天候の急変などで難波したのかと思っていたのかも知れません。
2.ジークを修復した少女は誰か?
雷槍で真っ二つになったジークは、巨人のお腹の中に入れられ、見知らぬ少女が土から体を修復し、復活しました。
ここで注意したいのは、ジークをお腹に入れた巨人と、少女は別人ということです。
ジークを体内に収めた巨人は、ジークを監視していた女性兵士です。
28巻第113話「暴悪」で、ワインに渋い顔をするリヴァイに「兵長おおぉ」とワインの飲酒許可を求めた女性です。
この巨人はまた、ジークを手のひらに乗せ、「約束の地」へ向かい走った巨人でもあります。
その後リヴァイが追いつき、巨人化したジークによって首をもぎ取られてしまいます。
ジークはリヴァイに討ち取られ、引きずられていくコマで、下顎だけになったこの巨人がピクッと動く描写があります。
おそらく土をこねてジークを修復した少女は”始祖ユミル”で、女性巨人はその依代として復活させたのでしょう。
28巻第114話「唯一の救い」で、クサヴァーも言っています。
私たちユミルの民はどこにどれだけいようと「始祖の巨人」の体の一部のようなものだよ
ではなぜジークを復活させたのか?
始祖ユミルはジークの「エルディア人安楽死計画」を支持しているのか?
これはまだ解けない謎ですね。
2019年8月25日追記
土をこねてジークを修復した少女は”始祖ユミル”で確定しましたね。
ただ、知性巨人のうち、なぜジークだけを蘇生させたのか? ジークが王家の血を引くためなのか?
ならばなぜフリーダは修復させなかったのか?
など、まだまだ謎はたくさんあります。
3.アルミンはジャンにエレンがミカサを傷つけた話の内容を伝えたのか?
これ、結構この後の展開に関わってくる話だと思うのですよ。
前の記事でも書きましたが、「アッカーマンの頭痛」に対するエレンの説明は、無理がありすぎます。
ということは、エレンの話は真実ではなく、何か他の意図があるはずなんです。
アルミンやミカサは当事者すぎて気づかないかもしれないけれど、ジャンならその真意に気付くかもしれません。
ジャンの立ち位置を見ますと、壁のすぐそばに立っていたのが、イェレナが来た時には鉄格子側に明らかに寄っています。
内容を聞き、コニーと話し合っているかのように見えます。
エレンの発言に対し、ジャンが何らかの解釈を述べた。
それがその後のアルミンの「ぶふッ」に繋がるように思えます。
4.エレンの真意は? アルミンは何に思い至ったの?
エレンが…真意を隠しているとして
私達を突き放すのはどうしてなの?
「第118話 騙し討ち」でミカサはアルミンに問います。
アルミンはエレンたちと初めて海を見たときのことを思い出し、「…まさか」と呟きます。
「22巻 第90話 壁の向こう側へ」でエレンは海の向こうを指差し、言いました。
壁の向こうには…
海があって
海の向こうには
自由がある
ずっとそう信じてた…
…でも違った
海の向こうにいるのは敵だ
(中略)
…なぁ?
向こうにいる敵…
全部殺せば
…オレ達
自由になれるのか?
もし、エレンがこの言葉通りに行動するのなら、全世界を”地ならし”してしまいかねません。
まさか、そんな行動をとるとは思えませんが、世界中から恐れられ、忌避されているエルディア人が”自由”を得るには、エルディア人以外の人類を根絶やしにするか、圧倒的な力で押さえつけることが手っ取り早いことは間違いありません。
しかし、打ち切り漫画ならともかく、ここまで売れて社会現象にまでなっているマンガが、そんな終わり方をするでしょうか?
主人公にそんな行動をとらせるでしょうか?
最終回が迫ってきましたが、私には「進撃の巨人」の着地点が見えません。
読者の予想を超えたラストになってほしいと願うだけです。
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